2010年1月12日に起きたハイチ地震では、死者が22万人以上、負傷者が31万人以上も発生し、極めて大きな自然災害になってしまいました。特定非営利活動法人パックスアースでは、JICA国際協力機構・青年ボランティアとボーイスカウト・ドミニカ連盟との協力により、ドミニカ共和国経由ハイチ行きでスポーツ・アウトドア用品の支援を行いました。
提供物品リスト:
これらのスポーツ用品・アウトドア用品は、ハイチの隣国であるドミニカ共和国に避難してきているハイチ人難民や、ボーイスカウトハイチ連盟に送られる予定です。被災者には親を失った子供たちや、故郷を離れてドミニカ共和国に逃れてきている子供たちも多くおります。食料品・医療品問題が解決した後には、被災者の精神的なケアや教育的な問題が発生することが予想されます。これらの提供物品はそのような子供たちに有効的に活用されるものと考えております。
■支援物品にご協力くださった皆様
サッカーボールは、mitre日本総代理店株式会社ロイヤル様と愛知県のボーイスカウト関係者様。また、バレーボールについては当法人に寄付金を下さいました茨城のI様。そしてテントについては茨城のI様と東京のH様にご協力頂きました。ご支援ありがとうございました。
■経緯
・2010年1月:国際協力機構(JICA)日系社会青年ボランティア サント・ドミンゴ ドミニカ共和国の高橋太郎さんより企画の発案
・2010年4月:JICA“Smile for All in the World”あなたのやさしさを世界へ 「世界の笑顔のために」プログラムに採択。日本からドミニカへの輸送についてはJICA様に担当して頂けることに。
・2010年4月-6月:支援物品の募集・収集
・2010年7月:東京・芝浦の倉庫に支援物品の納入。
・2010年8月:航空便にて日本からドミニカへ配送。JICAドミニカ事務所様が受け取らえる予定。
・2010年9月:その後現地での配布開始。
■支援品が現地に到着
・2010年10月26日(火):支援品が到着したと、JICAサントドミンゴ事務所の高橋太郎さんより連絡を受けました。
本日26日(火)午前にJICAサントドミンゴ事務所より、ご支援いただいたスポーツ用品、テントを受領しました。税関手続き等で予定より3週間ほど到着が遅れたようですが、すべて確認させていただき、欠品・破損はありませんでした。7月の暑い時期に御協力していただき誠にありがとうございました。
ハイチで活動しているNGO関係者、ハイチ国内のスカウト指導者、こちらのドミニカ・スカウト連盟とも連携を深めて、現地・両国の子ども達の青少年活動に有効に活用されるよう、今後も責任を持って最後まで努力いたします。
・2010年11月8日(月):支援品がハイチ共和国首都ポート・オブ・プリンスに向けて出発したと、JICAサントドミンゴ事務所の高橋太郎さんより連絡を受けました。
ご支援いただいたボールのうち、第1陣15個が、11月8日にハイチ共和国首都ポート・オブ・プリンスに向けて出発しました。
私が任国外へ国境越えて届けることが出来ないため、今回は、AMDAという日本のNGOで、地震後に足や手を切断した患者さんに義足を作成する活動をしておられる、義足装具士の八尾直毅さん(岡山出身でボーイスカウト経験者・元ドミニカ共和国の青年海外協力隊員)に手荷物として運んでいただきました。毎日運航しているサントドミンゴ~ポート・オブ・プリンスの国際バスで、陸路国境を越えて、8日の夜には到着。
第1陣の15個は、ハイチ国内でハイチ・日本社会文化協会というNPOを立ち上げ、ハイチと日本の文化交流を促進しようと頑張っておられる歯科医のDr.Mac Keven Fredericさんに子ども達への配布を依頼しました。彼は日本の岡山大学に数年間留学していた経験があり、現在AMDAさんのハイチプロジェクトのコーディネーターを務めています。8月にハイチのサッカー少年団を引率してサント・ドミンゴに来られた時からのお付き合いで、日本語・英語・フランス語でコミュニケーションができます。到着後にメールを頂きました。
Dear Taro Takahashi San,
Hope you are fine. I am so sorry for this late reply. Thank you very much for the opportunity given me to establish contact with you. Thank you also for the balls. I am so happy for your gift. We will distribute them to the children and we will send to you some pictures that you need.
Kindest regards,
Mac Keven Fredericコレラの蔓延、自然災害などが重なり、国境を越える人や物資の往来が難しくなり始めていますが、八尾さんやマックさんのお知り合いの中に、ハイチのボーイスカウト隊長やスカウトが何人もいるそうなので、ドミニカ連盟やハイチ連盟とも連携を図って、今後もコンタクトを取り、第2陣、第3陣のボール・テントを提供して行く予定です。写真が届き次第、また連絡いたします。
(左が八尾さんで、右が高橋さんです。)
・2010年11月29日(月):支援品がハイチ共和国首都ポート・オブ・プリンスに到着し、現地の子供たちに配布が開始されました!
先日ご紹介した八尾さんとマックさんが、ポートオブプリンス市内の小学校や孤児院を廻る活動をされているので、その際にサッカーボールを提供して頂いています。後ろのポスターはハイチ日本社会文化協会と書かれています。
・2010年12月8日(水):支援品がドミニカスカウト連盟に届きましたと、JICAサントドミンゴ事務所の高橋太郎さんより連絡を受けました。
ドミニカスカウト連盟の役員会合にご招待いただき、ご支援いただいたタープテントとボールの引き渡しを行わせていただきました。来年1月中にドミニカ共和国内でキャンポリーを実施する計画があるそうなので、早速、スカウト・青少年の交流イベントにご活用いただけそうです。私や他の協力隊員も参加する予定なので、またご報告いたします。
(写真右がドミニカスカウト連盟・連盟長のSr. Julio Martinez、左がいつも連絡をして下さる連盟理事のSr. Miguel Pichardo、中央が高橋さんです)
・2010年12月12日(水):ドミニカの高橋さんから、「ハイチ首都滞在中の八尾さんから孤児院訪問の写真が届きましたので転送します。」との連絡を受けました。ハイチの情勢は大変危険な状態に陥っているようです。八尾さんやNGO・AMDAさんの支援活動の様子は、http://amda.or.jp/でご覧頂けます。
只今大統領選挙後の大混乱の真っ只中です。4日前から家を出れません・・・暴動で・・・一般民家への暴力は無いですが大変危険事態になってしまいました。
先週に2件の学校と1件の孤児院に行ってきました。まだ2つのサッカーボールが残っているのであと1件孤児院を廻る予定です。
・2011年5月17日(火):ドミニカの高橋さんから、「引き続き、ハイチ共和国の子ども達にサッカーボール、バレーボールが届いている様子の写真が届いています。」との連絡を受けました。ボールが活用されているようで、嬉しく思っております。
・2011年9月5日(月):以下のような報告が届きました。確かにこれらのボールはお送りしたもので、それが活用されていることを嬉しく思います。
ハイチの友人から再度、プロジェクトの便りがありました。サッカーボールやバレーボールを地道に分配して下さっている様子をうかがうことできます。