パックスアースは、ネパールを拠点に環境教育事業や農村開発支援を中心に展開しております。この数年間は、カブレプランチョーク地区における植林活動や雨水を利用した溜池・灌漑農業の推進活動を継続しております。2021年度の主な活動は以下の通り実施いたしました。
2021年度は前年に引き続き世界中で新型コロナウィルスによる感染症が発生し、ネパールでも2021年4月29日から9月11日と2022年1月11日から3月5日は政府によるロックダウンも行われ活動に制限が加わってしまいました。しかしながら、そのロックダウンの合間に以下のような活動を実施できましたのでご報告いたします。
2021年8月2日：果樹植樹（夏）
・96のレモンの苗木を、20家庭に配布し、植樹を行いました。
2021年11月28日-30日：プロトタイプ作成とワークショップ
・家庭菜園にて、ソイルセメント製の溜池のプロトタイプを作成しました。
・このプロトタイプでは、17,000リットルの水を貯められます。
・このプロトタイプを作るために、600KGのソイルセメントや2リットルの防水剤を使用しました。
・5家庭を対象としたソイルセメント製溜池作成ワークショップ（講師：CEAPREDのRamdeo氏）を開催しました。
※CEAPRED: Center for Environmental and Agricultural Policy Research, Extension, and Development
・溜池作成後は、落水防止のための竹製の柵を作成しました。
・上記のワークショップに参加した別の家庭のものが、40,000リットルを保水できる溜池を後日作成しました。
・また、さらに8ヶ所のソイルセメント製溜池を作るための資材調達を済ませており
2022年度のモンスーン（雨季）時期に、8家庭を選定し、雨季の直前に溜池を作る予定です。
・溜池の水により、トマトの栽培量が増えたり、家畜の牛乳生産量が増えることを期待しています。
2022年2月12日：果樹植樹（冬）
・村人を対象とした果樹植林管理育成ワークショップを開催しました。
・500の苗木を、44家庭に配布し、植樹を行いました。
内訳は、150のりんご、50の日本梨、300のキウイフルーツの苗木になっています。
2022年4月3日：果樹の育成状況視察
・過去に植樹をした苗木を中心として、育成状況を測定するために視察を行い、概ね順調であることを確認しました。
・2022年3月までに過年度に植えたものも含めて841の果樹が生き残っており、その生存率は87%になっています。
・日本梨の生存率が50%と低いのを除いては、他の果樹の生存率は高くなっています。
・COVID-19により学校が閉鎖している期間も長く、生徒との接触を避ける意味でも、学校での活動は自粛しました。
