ネパール事業は本団体の主幹事業です。本事業では、「より良き生活のためのより良き環境(BEBL: Better Environment for Better Life)」と題したプロジェクトを、都市部(カトマンズ)と農村部(カブレパランチョーク郡のカンプール村、ガトラン村、キスパニ)にて環境教育活動・農村支援活動として実施しています。都市部と農村部ではそれぞれが抱える環境問題が異なっており、都市部では空気汚染、河川部の水質汚染、騒音、視覚的公害、廃棄物の散乱や無分別等が、また農村部では河川の水質維持、植林、学校支援、農業支援等が課題になっています。

農村支援

本プロジェクトではカトマンズから東へ約60kmのカブレパランチョーク郡の農村にて、学校支援と農業支援の活動を行っています。

学校支援では、校舎の修繕・文房具の配布・学校周辺の土地を利用しての植林を中心とした環境教育を行っています。また農業支援では、いくつかのモデル農家を選定した上で、ドリップ灌漑の実験を行い、農業の収穫量向上を目指しています。ドリップ灌漑では、斜面の上部にてビニールシートを用いた溜池の作成、畑までのゴムチューブでの農業用水路の確保、そして畑で無駄がなく効率的な散水を可能にする給水システムの敷設を行います。こうすることで、収穫量の増大だけでなく、収穫物の高品質化、育成の高速化等が実現され、その結果農業からの収入向上につながります。

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環境教育

本プロジェクトでは都市部・農村部それぞれにおいて、小中学校(約10校を検討中)と提携し、そこの児童・学生を対象に、環境ワークショップや実際に野外(近隣の山地や河川)に出かけてゲームをしながらの環境教育授業を実施します。プロジェクト主要対象者である小中学生を教育することにより、学校や家庭にその教育効果が波及し、その後地域社会全体の意識の改善・向上を望んでいる。また、都市部や農村部での活動により、その都市や農村の環境改善を目指しています。

また、都市部では観光地において、景観維持・向上を目指したゴミ箱の設置や、一般市民を対象とした対話集会の開催により騒音・視覚的公害等の公害問題の解決を目指します。さらに、環境教育に関する視聴覚教材の作成を行い、テレビ局やラジオ局などのマスメディアとの協力により、より広範囲における環境教育を実施したいと考えています。

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事業の企画・運営

日本国内では、ネパール事業の調査・企画・検討・提案・調整を現地法人とともに行います。定期的に支援スタッフ(本団体メンバ、または団体外からの参加希望者)を約2週間~1ヶ月程度派遣するためのコーディネートを行い、これに付随する事業の広報、事業参加者の募集、運営資金の調達活動などを執り行います。

活動地域

パックスアースでは、ネパールの首都カトマンズと、カブレパランチョーク郡において活動しております。


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